大学1年の夏休みに友達と自転車で北海道まで行ったのが、
自分のやりたいことの原点な気がする。
8月の真夏の太陽に焼かれながら必死でペダルを漕ぐ。
観光もまったくせず、ただただ一日の目標地点にむけて必死に進む。
体中から玉のような汗を無断に出して坂道を上がり、
その見返りに清涼な風と快適なスピードで坂道を下っていく。
途中目にするのは国道沿いに建つ家や青々と茂る緑。
自転車で走りながらこのずっと代わり映えのしない風景を眺めて思ったものだ。
もし自分がここに住んでいたらどんな生活を送っているのだろう、と。
方言を話す家族といっしょに一軒家に住み、
ヘルメットをかぶって学校までチャリ通をして、
マフラーを改造した車に乗って彼女とデートをして、
地元の企業で働いて、地元の嫁さんをもらって、
消防団に入って町のための仕事もして、
子どもを3人作って、毎晩手作りの漬け物が出て、
夜は蚊帳を吊って寝て、、、
際限なく空想は続いていく。